留学

一日中、「お母さん、僕のソックスはー」「お母さん、プリント見たー」「お母さん、学級費が入ってないよー」「お母さんのせいで遅くなったー」「お母さーん」

朝から寝るまでに何度、お母さんって呼ばれているんだろう。

息子と娘、主人に義母、近所のおばさんにまで、一日中呼ばれている気がする。
我が家の住人は「お母さん」って呼べば何でもしてくれると思っているらしい。

確かに、お母さんに違いないけど、たよりきった根性が気に入らない。
夫は夫で子どもの話をしたら気のない返事で「お母さんの思うようにしたら」だって。

親は私一人じゃないんだぞ。

テレビを見て自分のことも話さない。
もちろん、私の気持ちなんて気にもしていない。

疲れているのは私も一緒。
あんただけじゃないんだぞ。
たまには、ゆっくり話を聞けよ。

せっかく作った夕食、おいしそうな顔で食べろと思うが、もうすぐ留学の時期である。
家族を説得しまくって手に入れた夢の実現への第一歩。
きっと、みんな寂しがってくれているのだろうと考えると、ついついニヤリとしてしまうのである。

家族がそれぞれ独り立ちしてくれるきっかけにもなるだろうし、将来的にも、家族は離れて暮らす可能性が高いわけだから、ひとりで生きることも学ばなくてはならない。

旦那が自炊どころか、ひとり暮らしの経験の無さから、何も家事が出来ないことを今になって嘆いている。
時すでに遅しである。

«
»